ノールック書道の墨の一筆
紙の上に伸ばされた手と素足
制作後の椅子と紙に差し込む光

No-Look Calligraphy

About the Project

見えないという自由。The freedom of not seeing.

ノールック書道は、先天的に全盲の視覚障害者による、まったく新しい書のジャンルです。視覚に頼らず、身体の感覚と内なるイメージだけで筆を走らせる。その筆致には、純粋な身体表現としての力強さが宿っています。

No-Look Calligraphy is a new genre, created by artists who have been blind since birth. Without sight, the body writes. Sensation and inner vision guide every stroke — a power the eye cannot correct.

まずは丁寧に、手で紙に触れる。

素材や大きさ、全体像をつかむ。

First, gently — the hand meets the paper.

Sensing its material, its size, its whole.

紙に触れる手と傍らに置かれた筆
紙の上に立つ素足
紙の上に立つ素足と紙を整える手

準備が整ったら、視覚に頼らず、

身体と感覚だけで筆を走らせる。

Once everything is ready, the brush moves without sight,

guided only by body and inner sense.

墨の入ったバケツを支える複数の手
大筆を握り太い線を引く手
紙の上に残された筆あとと素足
筆から墨を勢いよく撒く瞬間
筆と墨の塊のクローズアップ
紙面に広がる墨の抽象的な痕跡
完成した作品に添えられた手
制作後の椅子と紙に差し込む光

書家Calligraphers

Kento

KENTO

身体全体を使った大きなストロークから大胆な作品を生み出す。幼少期に触れた大筆と紙の筆致に魅了され、書が大好きな遊びとなった。
先天性白内障、小角膜小眼球により角膜摘出、先天性全盲。

Junsei

JUNSEI

繊細なタッチ、ゆっくりとした動きで、思わぬ構図の作品を生み出す。筆が紙に触れる感覚が好き。
左目が網膜ひだ、右目が網膜異形成。先天性全盲。

監修Supervisor

葵雋卿Shunkei Aoi

書道家・葵香嵐を母に持ち、大東文化大学を経て杉山聴雨に師事。竹鶴酒造「竹鶴」ラベルや映画『蜩ノ記』の書道指導など、伝統と現代を架橋する揮毫を手がける。書道教室 cacotto 主任講師、2024年に LOTUS 書道 studio 開講。震災支援や視覚障害者への書道支援にも長く取り組む。ノールック書家KENTOの父。

プロデュースProducer

澤田智洋Tomohiro Sawada

コピーライター。ノールック書家JUNSEIの父。授業参観の際に目撃した盲学校の子どもたちが書いた書に心を奪われ、このエネルギーと圧倒的な自由こそ今の社会に必要だと感じ、ノールック書道を企画。

コラボレーションCollaboration